「メリーケアテープ」のストーリー

「『かわいい』でテープを選ぶ」が当たり前になりますように

市販の医療用テープの機能(粘着性能、肌へのやさしさ、視覚的に目立たないこと)は日々向上していますが、デザインは無地で白色・肌色・透明のものがほとんどです。

そんなテープに、医療の現場では子どもやご家族への精神的支援のため、スタッフさんがイラストを描くことがあります。
我が子が医療で感じる苦痛を和らげたい、身に着けるものをかわいくしたいと、テープにイラストを描きキャラクターの形に切り抜くなど工夫しているご家族もいます。

しかし、長期の入院中や、退院して在宅医療に移行する場合も、医療的ケア児の家庭ではケアの担い手は親になることがほとんどです。
育児とケアに追われて睡眠もままならないなど心身の負担がとても大きい中でのテープの加工作業は楽しみである一方、束の間の休息時間を削るものでもあります。

もっと手軽に、誰でもかわいいテープを使えたらいいのにな。
機能性だけではなく、毎日着る服を選ぶように、色やデザインの好みでテープを選べるのが当たり前になりますように。

そんな思いからMerry Care Shopは、医療用の皮膚用テープに、国内の工場で印刷型抜き加工を施した「メリーケアテープ」を提供します。

きっかけは、我が子が未熟児で生まれたこと

私は長男を早産・超低出生体重児で出産しました。
生まれたばかりでNICUの保育器の中で服を着ることもできず、未熟児サイズでもぶかぶかのオムツ1枚でたくさんのチューブやモニターにつながれている息子は、思い描いていた赤ちゃんの姿からあまりにもかけ離れていました。

日が経つごとに息子を取り囲む医療機器は減っていきましたが、経管栄養チューブは退院する直前まで鼻から通していました。
入院中の写真を見ると、息子の小さな顔には常にチューブ固定用の白色や肌色のテープが貼られています。

お子さんのお顔に貼るテープにお絵かきしたり、かわいい形に切り抜いたりして工夫しながら医療的ケアと向き合っているご家族もいると知ったのは、息子が退院したあとのことでした。

「テープを工夫すれば、我が子をもっとかわいく赤ちゃんらしい姿で写真に残せたのではないか」
という小さな心残りが、かわいいテープを作りたいと思ったきっかけでした。

「メリーケアテープ」の願い

育児は大変。毎日いろんなことが起こります。
医療を必要とする子どもたちならなおさらです。
つらいこと、苦しいこと、時には涙が出てしまうことも。
それでも、楽しいこと、嬉しいこと、幸せなことも、きっとたくさんあります。

アルバムに残るかけがえのない大切な日々、かわいい子どもたちのお顔と楽しい思い出に、「メリーケアテープ」が一緒に寄り添えますように。